鉄分不足

「鉄瓶で沸かしたお湯には鉄分が溶け出しているから、健康にいいみたい」
そう言われても、これまでの人生の中で鉄分不足を自覚したことは一度もない。
鉄分不足の代表的症状である「貧血」になった経験が一度もないのだから、仕方あるまい。

南部鉄器には、表の顔と裏の顔がある。
注ぎ口が向かって右側を向いているのが表、左が裏。
つまり、この写真は裏の顔。

人生最初の鉄分補給

人生で最初に鉄分補給をしたのは、小学生高学年の頃だったと思う。
父親のカメラをこっそり持ち出して、電車の撮影に出かけていたのだ。
今で言う「鉄ちゃん」や「撮り鉄」だ。当時は、そんな呼び名はまだ存在しなかった。
ましてや、鉄道からしばらく離れていた人が「鉄分補給しなきゃ」という俗語もなかった。

撮影に出かけていた場所は、東京駅か上野駅。
持ち物は、時刻表とカメラ。入場券を買って、駅構内へ。
在来線をはじめ、遠方をつなぐ電車がひっきりなしに発着を繰り返す光景は今も昔も変わらない。
お気に入りの電車に胸をときめかせ、ドキドキしながらあちこちのホームを行ったり来たり。
毎週のように鉄分補給をしていたが、いつの頃からか電車撮影ブームが起き、あまりの人の多さに嫌気が指し、鉄分補給はやめてしまった。

伝統的なつぶつぶ(アラレ)模様は、下から上に向かって小さくなっていく。

鉄分の効能

最近調べてみてわかったのだが、身体の鉄分不足による症状は貧血だけではないらしい。
息切れ、動機、めまい、立ちくらみ、疲労感なども、鉄分不足によって引き起こされる。
さらには、爪が割れやすくなったり、髪が抜けたり、肌が荒れたりすることも。

おや。これらは、心当たりのある症状ばかりではないか。
日常で鉄分補給をしなくても問題ないと思っていたのに、実際は不足しているのかもしれない。

先日、急に思い立って、久しぶりに電車の撮影にでかけてみた。
撮影機材はスマホだし、場所もわざわざ時間を調べたり入場券を買ったりしたわけでもない。
それでも、当時のワクワク感が蘇ってきた。

身体の健康には、鉄瓶で鉄分補給。
心の健康には、鉄道で鉄分補給。

鉄分少なめでここまで生きてきたけど、鉄分を増やすと人生はもう少し豊かになる気がする。

使い始めて、約6カ月。
毎日使っていても、まだ新品のような佇まい。
一生使えるというのは、決して大げさな表現ではない。

鉄瓶のご紹介

現在使用中の鉄瓶は、こちら。

https://shop.oigen.jp/?pid=135212121